マインドフルネスは、いわゆる瞑想に近いものがあります。いきなり瞑想と言われると難しく感じるかもしれませんが、やることは簡単で誰でもできます。
マインドフルネスの基本は呼吸を整えて呼吸だけを意識して、心に浮かんできた思考はすべて客観的に傍観し、呼吸に意識を戻す。ただ傍観をするだけで肯定も否定も行いません。
この呼吸法と、無意識から浮かんでくる意識(思考の癖やパターン)を客観視することができるようになると、ストレスや体の痛みが軽減していきます。
パニック障害や全般性不安障害の辛い症状も呼吸とともに消えていきます。
マインドフルネスの効果
- ●効果その一・・・
- 自分自身の存在を、高慢や卑下の感情なく、自然に確実に認めることができるようになる
パニック障害や全般性不安障害になると不安が強くなります。今まで存在してた自分を卑下する感情や、強く見せる虚勢は自分の自信のなさの裏返しでもあります。
マインドフルネスによって自分の存在に自信が持てるようになるため、外からのあらゆる刺激に強くなると同時に、物事に動じにくくなります。
人や環境や経験が作った相対的な拠り所ではなく、自分の存在を確実なものと捉えた絶対的な『芯』が自分の中に作られるようになるのです。
- ●効果その二・・・
- 識閾下(無意識)から形作られる意識の強弱や、意識のうねりに流されることがなくなる
意識というのは基本的に、無意識下に蓄積されている、これまでの経験や環境によって見聞された『知識』から形作られます。
これを輪廻転生などの思想まで広げると、「過去世などの言動も無意識下に蓄積されている」となります。
遺伝子の存在や生命の成り立ちの不思議を考えると、過去世の言動も現世に関係がありそうな気がしますが、哲学や宗教の話にも近づくため、「なんか納得出来ない」という方は過去世うんぬんは考えなくても良いです。
ですが、少なくとも我々の言動の元になるのは、無意識に蓄積された過去の(生まれてから見聞きした)経験や環境が大きな原因となっているのは間違いありません。
パニック障害や全般性不安障害の原因も思考の癖が関係しています。そしてこの思考の癖も過去の経験や環境が大きく関わっています。
マインドフルネスを行うと、大きな思考の揺れや囚われに動揺しなくなり、囚われなどの原因となる無意識下の『知識』に対しても、少しずつ良い修正をかけていくことができるようになります。
いわゆる好循環が働くようになります。
マインドフルネスは新しい認知行動療法
マインドフルネスは最初はとっつきにくく感じるかもしれませんが、やればやるほどその効果の高さを実感できると思います。
マインドフルネスの基本は呼吸法なのですが、体の各部位に意識を向ける『ボディースキャン』という方法や、行動自己洞察などもあります。
マインドフルネスは新しい認知行動療法として、欧米で注目・実践されている方法ですので、是非取り入れてみてください。
グループワークなどに参加できれば一番よいですが、日本ではまだ開催している団体や場所も少ないですし、パニック障害や全般性不安障害の症状によっては外出できないという方もいると思います。
マインドフルネスはいくつか本が出版されていますので、それを参考に自分で行うこともできます。
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