パニック障害を発症して全般性不安障害を併発する中で、私が一番つらいと感じた症状はこの3つかもしれません。
寂寥感も虚無感も離人感も言葉では簡単に表現できますが、実際にこの3つの症状を体験した私から言わせれば、これら3つの状態はまさしく『地獄』でした。
この3つの症状は、寂寥感≦虚無感<離人感の順番でキツかった印象があります。
私の場合、寂寥感が強く出てその後虚無感にまで発展。寂寥感と虚無感に支配される状態が続いて、やがて離人感の症状が出たという感じです。
寂寥感
寂寥感とは一言でいえば「寂しい」という感情です。そして孤独感も同時に感じることが多かったです。
「一人で居るから寂しいな」というものではなく、誰かと一緒にいてもずっと寂しさと孤独を感じている状態です。
私は友人Mと電話で話している時も寂寥感を感じていました。人と話しているのに寂しさを感じるのですから、ホント辛かったです。
虚無感
自分の存在意義がわからない。世の中がなんのためにあるのかわからない。なんでみんな笑ってるの?どうして笑顔で居られるの?楽しいって・・・何。
私が虚無感に支配されていた頃はこんな感じでした。
生きがいなんて感じられるはずもなく、希望などもありませんでした。ただただ虚しさだけが自分を包み込み、手を伸ばせばすぐそこに絶望がある。そんな感じです。
お笑い番組を見ていても「観客の人がなぜ笑うのかがわからない」という状態でした。「面白い」という喜びの感情はまったくありませんでした。
離人感
一言で言えば「自分を実感できない」という状態です。
自分という存在が「ある」ことはわかるのですが、それが自分とは認識できない、自分の体と自分の意識が一体化できないという状態です。
虚無の感情を持った自分が体から離れて自分を見ているという感じです。
言葉で表そうとすると難しいですが、自分の存在を認識でないこの離人感の症状が一番キツかったです。
なぜ寂寥感や虚無感や離人感の症状が出るのか
パニック障害や全般性不安障害になると、不安や恐怖を絶えず感じる状態にあるわけですから『リラックス状態』になることは極めて少なくなります。
満たされている・楽しい・笑顔・幸せ・・・、これら正の感情は不安や恐怖を感じている時には絶対に現れない感情です。
不安や恐怖を感じていると現れるのはすべて『負の感情』で、寂寥感(寂しさや孤独)や虚無感(虚しさ)や離人感(自分の存在の非認識)などはすべて負の感情に分類されます。
パニック障害や全般性不安障害は負の感情が負の感情を呼び、さらにはその感情を大きくする「負のスパイラル」を作り出します。
寂しいという感情が孤独感を強め、孤独感が続くとすべてに意味を持てなくなる虚無感を生じ、虚無感に飲まれると自分が認識できなくなる離人感へと行き着く。パニック障害や全般性不安障害の方に寂寥感や虚無感や離人感の症状が強く現れるのは、リラックス状態がなく負のスパイラルに陥りやすいからです。
おそらく途中の段階で手を打てれば、自分の存在が認識できなくなるレベルの離人感の症状まで行き着くことはないと思います。
ちなみに私は自分の存在に実感が持てないレベルの離人感まで経験しました。
これは本当に辛かったですね。(;^ω^)
長くなったので、治し方については別のページで紹介します。
⇒『寂寥感・虚無感・離人感の治し方』こちらを参考にしてください。
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