パニック障害や全般性不安障害の治療方法として一般的に行われているのが『薬物治療』です。
抗うつ薬や抗不安薬を始め、睡眠導入剤や消化器系の薬など、症状によってさまざまな薬が処方されます。
この『薬物治療』について「必要」という人もいれば、「不要」という人もいます。さて、真相は一体どちらなのでしょうか?
私は抗うつ薬は飲んでません!
私はパニック障害や全般性不安障害の治療で抗うつ薬は飲んでいません。
というか、私は薬に対する不安が強く、体質的にも合っていなかったため、抗うつ薬の副作用を強く感じてしまい薬の服用の継続ができませんでした。
また、回復期に入るまで抗不安薬も飲んでいませんでした。つまり私はパニック障害や全般性不安障害の主要な治療薬である抗うつ薬や抗不安薬を飲んでいなかったのです。
このことから、パニック障害や全般性不安障害は、薬を使用しなければ絶対に治らないというわけではありません。
また、薬を服用しているかどうかで治るまでの期間が変わるというわけでもありません。ネット上で情報を集めてみるとわかります。
薬は不要なの?
じゃあ抗不安薬や抗うつ薬は不要なの?と言われると、100%不要だとは感じません。私は薬への不安が強かったため服用しない方法を選んだだけです。
実際、抗うつ薬や抗不安薬を服用してすこぶる体調が回復した方々もたくさんいます。そもそも、薬の効果がまったくないのなら、心療内科や精神科がこんなにもたくさん存在するはずがありません。
ではなぜ全般性不安障害やパニック障害の治療に薬は不要という声が上がるのか。また薬物治療にマイナスイメージを抱くのか。それにはいくつかの理由があります。
その一、一部の医者や学者の意見や論文を声高に叫んでいる人がいる
「薬物治療は効果が無い!」という論調で持論を展開する医者や学者の意見がセンセーショナルに取り上げられたのは大きいと思います。
別にどのような考え方があっても良いとは思うのですが、実際に薬物治療で治っている人がいる現実があるのですから、薬は絶対に不要という考え方は完全に間違いです。
その二、不安を強く感じるという症状のため薬の副作用を強く感じる
パニック障害や全般性不安障害は不安や恐怖を強く感じる病気です。不安を感じる病気なのですから、薬の副作用についても「怖い」と感じる人も多くいます。
不安を抱えたまま薬を服用すると、現れてきた副作用に気持ちが囚われてしまうため、よけいに副作用を強く感じてしまい、薬の効果を実感する前に薬に恐怖を覚え服用をやめてしまいます。
その三、他人の副作用を自分の副作用として捉えてしまう
他人の薬の服用体験をネットなどで知り、「自分にもその副作用が起きてしまうのでは!?」と恐怖を感じて薬の服用に不安を覚えます。
人に起こった副作用が自分にも起こる可能性を強く感じてしまい、薬に良くないイメージを持ってしまいます。
全般性不安障害やパニック障害の症状や状況、様々な不安や気持ちを吐き出す場としてネットがよく使われます。
その内の一つに薬の副作用を訴える人々や、それに同調する人々が増え、『薬は不要、薬は危険』の意見がネット上で多くなっていくのです。ネット上では「いかに自分が副作用で苦しんだか」「薬の副作用がどれだけ怖いのか」を書いている投稿が増えています。
そうなると、「薬は有効だよ!」「薬でかなり生活が楽になったよ!」という声が見えにくくなります。
しかもパニック障害や全般性不安障害の『不安』という症状のせいで、肯定意見よりも否定意見ばかりに目が行く状態になっています。
パニック障害や全般性不安障害の不安症状が「自分の身を守りたい」という気持ちが強くするため、少しでもマイナス要素(副作用)を感じたくないと無意識に考え行動してしまうのです。
薬物不要論は極端な考え
ネット上にある『薬物治療の肯定意見』を軽視し、否定意見である『薬物不要論』ばかりを探してしまうと、薬のイメージが悪くなっていきます。
もちろん私のように、完全に薬が合わないという場合もあるでしょう。しかし、だからと言って私は「薬は完全に不要だ!」とは言いません。
なぜなら薬物治療で良くなっている人は確実に存在しているからです。精神科や心療内科が無くならないのは『薬物治療の効果がある人もいる』から無くならないのです。
治療の選択肢はいくつもある
絶対に知っておかなければいけないことは、「薬物治療」は人によって効果がまったく違うということです。
薬には作用と副作用があり、副作用が強く現れるなら別の薬を選択すればよいのです。
それでも薬が怖いというのであれば、私のように薬を使用しない治療法を選択すればよいだけです。選択肢はたくさんあります。
また、薬の副作用は嫌だけど病院には行きたいという人は、漢方薬治療を基本としており薬物処方を少なくしている病院や医師の元に行くと良いでしょう。
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