パニック障害や全般性不安障害を治す過程で非常に大きな助けとなるのが、心療内科や精神科のお医者さんの存在です。
心療内科や精神科では安定剤を始め、抗うつ薬(SSRI等)や睡眠導入剤などの薬を処方してもらえます。これらの薬の力を借りることでパニック障害や全般性不安障害の症状を緩和させることができます。
心療内科医や精神科医ができること
心療内科や精神科の医師は薬についての知識はエキスパートです。どのように効果が出るのか、副作用はどのようなものが多いのか、副作用を軽くするために併せて処方する薬はどれが良いのかなど、非常に良く知っています。
しかしながら医者は患者の精神に寄り添って手取り足取り解決に導く手法は基本的に使いません。
「○○したほうが良い」など、生活の面でのアドバイスはできますが、薬を主体に患者を導くのが医師の仕事です。患者の思考のクセが原因となる不安の改善や運動の指導は、カウンセラーなど別にプロの方がいます。
もちろん精神科医も学会などでどのようなカウンセリングが良いのか、どの認知行動療法が患者に向いているのかなどは知っていますが、診療時にその指導を行う時間は基本ありません。
パニック障害や全般性不安障害の方はそのことについてよく知っておくべきです。
医師は心理療法士ではない
認知行動療法などがパニック障害や全般性不安障害にとても効果があることは数々のデータで証明されています。これら心理療法のプロは心理療法士です。心療内科や精神科の医師は心理療法士ではありません。
一部の医師は心理療法士である方もいますが、ほとんどの場合違います。心療内科や精神科は薬物療法のプロがいるところです。
このことを失念していると「あの病院は話を聞いてくれない」とか「生活の指導をしてくれない」と感じて医師に不信を抱いてしまい、医師不信になってしまいます。
心療内科や精神科の診療時間が短いという方もいますが、長くて20分くらいまでに抑えないと病院に来ている他の患者を診れませんし、症状に合わせた薬が処方できません。
もし行動療法などを生活に基づく綿密な指導をしてくれる医師に当たったとしたら、それはものすごい幸運です。でもそういった病院もすぐに話題になって患者が殺到するため、結局は診療時間が短くなるでしょう。
認知行動療法の指導のプロは心理療法士やカウンセラーです。医者ではありません。そのことはしっかりと抑えておきましょう。
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