パニック障害や全般性不安障害は『不安』や『恐怖』のコントロールが難しくなり、強弱はあるものの断続的に不安や恐怖が襲ってくる状態が続きます。
不安や恐怖の感情が現れると、交感神経が活発になるため体がこわばり固くなります。
本来なら不安や恐怖が去ると「ホッ」として体の緊張が解かれるのですが、パニック障害や全般性不安障害は「緊張が解かれる」という瞬間がほとんどなくなるため、体は絶えずこわばっている状態になるのです。
ストレッチは体をゆっくりと伸ばし筋肉をほぐします。体の筋肉がほぐされていくと、それにともなって内臓などの緊張も徐々にほぐれていきますし、精神にあらわれている過剰な緊張も薄皮を剥ぐように少しずつ解かれていきます。
ストレッチはパニック障害や全般性不安障害を治す方法として、外から中にアプローチする効果的な方法の一つです。
ストレッチをするときの注意
ストレッチをする際はいくつか注意事項があります。間違ったストレッチは体に負荷(ストレス)をかけるため、逆効果になることもありますので注意してください。
ストレッチは朝昼晩など、一日2~3回は行うと良いです。ただし、症状が強くて動けないという場合は無理をする必要はありません。
1,体を無理に伸ばさない
ストレッチは苦行ではありません。痛いと感じているのに無理に伸ばすと、筋肉の中にあるセンサー(筋紡錘:きんぼうすい)が働き、筋肉が反射的に縮まります。
センサーは縮まろうとしているのにストレッチで無理にのばそうとすると、体は余計に固くなります。ポイントは「気持ちいい」と感じる程度に留めること。これを繰り返すことで筋肉は徐々にストレッチされていきます。
2,勢いをつけない
勢いをつけてストレッチをするという方法もあるのですが、パニック障害や全般性不安障害を治すために行うストレッチでは勢いをつけてストレッチをしないようにしましょう。
何度も言うとおり、パニック障害や全般性不安障害になると筋肉がこわばり固くなっています。その状態で勢いをつけたストレッチをすると、筋肉のセンサーが反応して筋肉が固くなるため、怪我をしたり余計に凝りの症状がひどくなります。
3,呼吸を止めるようなストレッチはしない
呼吸を止めると筋肉余計な力が入り固くなります。パニック障害や全般性不安障害はただでさえ呼吸が浅くなりがちですので、ストレッチをするときは呼吸を止めないように注意してください。
呼吸をしながらストレッチをしていると、無理に体を伸ばすような間違ったストレッチになりにくいという効果もあります。
4,縮めて伸ばすと筋肉が伸びやすくなる
例えば両手を前に出して体を左右にひねるストレッチの場合、左右どちらかがひねりにくいということがあると思います。
この場合ひねりにくい方向の逆(つまり、ひねりやすい方向)を2~3回ストレッチしてから、ひねりにくい方向にストレッチすると筋肉が伸びやすくなります。
これも筋肉のセンサーを利用したストレッチになります。
体のあらゆる部位でのストレッチで応用できますので、是非マスターしてください。
1,体を無理に伸ばさない
2,勢いをつけない
3,呼吸を止めるようなストレッチはしない
4,縮めてから伸ばすと筋肉が伸びやすくなる
ストレッチのやり方や重要性など、ストレッチに関連する記事はこちらです。
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