「喫煙者は非喫煙者に比べるとパニック発作の発現率が3倍以上」というデータがあります。専門家によっては10倍以上という数字を提示する人もいます。
なぜ喫煙するとパニック発作の発生率が増加するのかについて、その原因は医学的にわかっていません。しかしながら、なんとなくですが理由を推測することはできます。
タバコがパニック障害や全般性不安障害の回復を遅らす原因
喫煙をすると体内のビタミンを大量に消費します。特にビタミンCの消費量は著しく、抗酸化作用として働くビタミンCが喫煙で減少することによって、免疫力が低下します。
また、タバコに含まれるニコチンが血管を収縮し、タバコに含まれる一酸化炭素が血液内の酸素を奪います。
パニック障害や全般性不安障害になると不安の症状から筋肉が収縮しがちになります。血流が悪くなり、肩こりや首こりの症状が増えます。頭にモヤがかかったような症状を経験する人も多くいます。
喫煙によって血管が収縮するとなおさら血流が悪くなりますし、パニック障害や全般性不安障害の症状が原因でただでさえ脳に酸素や栄養が供給されづらい状態が、喫煙によってさらに状態が悪化します。
喫煙は一時的にストレスが軽減する場合もあると言われますが、それも一瞬のこと。
麻薬と同じ快感を脳に与えるニコチンが作用しているだけであって、ニコチン量が体内から減少すれば、快楽を求めてタバコを吸いたくなります。
喫煙は体にストレスを与える
パニック障害や全般性不安障害を治すためには、体に大きなストレスを与えないようにするのも重要です。にも関わらず血流阻害や栄養不足を引き起こすタバコを吸っていては、治るものも治らなくなります。
「ストレスを解消するためにタバコぐらいは良い」と安易に考えている方もいると思いますが、喫煙がパニック発作の発現率を上昇させるというデータが出ている以上、タバコはやめるべきです。
禁煙は難しいものとして捉えられていますが、パニック障害や全般性不安障害の症状に比べると禁煙の苦しさは何というものでもありません。
『タバコはパニック発作を誘発し、広場恐怖や不安感を強めるもの』という認識を持ち、体の回復力を奪わないためにも喫煙しないようにしましょう。
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